ワシは二十年、ウスをひき続けたよ。
一日目、とにかく何とかしてウスを手から離そうともがいた
しかし、手はかってに石ウスを回している
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二日目、なぜ自分はあの老人のさそいに乗ってしまったのだろうとはげしく後悔した
しかし、手はかってに石ウスを回している
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三日目、自分が帰らなかったら国はどうなってしまうのだろうと思った
しかし、手はかってに石ウスを回している
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四日目、自分には石ウスをひくよりももっとやりたいことがあったのにと涙した
しかし、手はかってに石ウスを回している
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五日目、自分はここで一生石ウスをひき続ける運命なのだとあきらめの境地に達した
もちろん、手はかってに石ウスを回している
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六日目、すでに何かを考える気力はなく、ただ機械的に石ウスをひき続けた
当然のように、手はかってに石ウスを回している
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そして、七日目の朝…